渡り鳥ラインとベルト海峡 II
※鉄道の話です
Kønhavnに行く時に利用していた,通称”渡り鳥ライン”.そして帰りに利用していた,大小のベルト海峡を渡る,”ユトランド半島周り”
後編は,København HからHamburg Hbfへ.
大小二つのベルト海峡を渡り,ユトランド半島を南下してドイツへと戻ります.
København - Røskilde - Korsør --(Storebælt)-- Nyborg - Odense - Middelfart -- (Lillebælt) -- Kolding/Fredericia - Padborg - Flensburg - Rendsburg - Hamburg Hbf
上の写真,パリーコペンハーゲン間のNordExpress,通称 "北急行" もこのルートを通っていたそうで,夜行列車のユーロナイトも客車の長さがから,渡り鳥ラインではなく,このルートを通っていました.
現在は,多くの貨物列車が,ドイツから北欧へと連絡しています.
見所は,何と言っても,グレートベルトリンク,Storebælt(大ベルト海峡)をトンネルと橋で通過します.
デンマーク第三の都市,Odense,そして,第二の都市Århusは,首都Københavnのあるシェラン島ではなく,海峡を挟んだフュン島,そしてユトランド半島にあるため.それらの都市間を移動するためには,デンマークの国土を分断しているベルト海峡を越える必要があります.
特に,”Storebælt,大ベルト海峡は距離が長いため,鉄道と道路で直接結ぶのは長年の課題だったそうで,1997年,鉄道が先行開業,1998年に自動車道も完成し,フェリーで車両を航送しなくとも,直接フュン島,そしてユトランド半島を結ぶことが可能になりました.
で,もし,このルートでドイツに帰るには,2016/2017年現在は直通列車がないのでKøbenhavn Hからユトランド半島側の,KoldingもしくはFredericiaに行き,ÅrhusやÅlborg,Fredericia発のドイツ行きに乗り換える必要があって,ちょっとめんどくさいかも?
ちなみに,コペンハーゲンからの帰りをこのルートにしていたのは,渡り鳥ラインのフェリーは,疲れているであろう帰りには,ちょっとしんどいかな?という点と,単に違うルートでも帰ってみたいっていうだけ.
速度の出せる路線を走っていくので,渡り鳥ルートよりも160 km長くても所要時間は同じくらいで,4時間半強です.
車両
ドイツに帰る際に乗るであろう車両はこの二つ.
IC3
デンマークードイツ,Hamburg/Flensburg間の列車は,おそらく全てがIC3で運行されているので,ドイツ出入国をするには,渡り鳥ルート同様IにC3に乗ることになると思います.
ちなみに,ドイツからFredericia-København,その先のHelsingør,スウェーデン内まで電化されているので,貨物はELで牽引されています.
一方の,Fredericiaから北のÅrhusへは非電化区間になるので,ドイツーデンマーク直通の旅客列車は,必然とIC3運用になります.
ちなみに,2015年までは,ICE TDもユトランド半島方面へも運行していたようです.
そして,Kolding/Fredericiaまでの区間は電化区間なので,これに乗ることもあります.
IR4
IR4は簡単に言えばIC3の電車バージョンで,元々は地域列車,Regional tog用に開発されたので,”Inter-Regio の4両編成”ということで,IR4です.番号は2000番台
外観はほぼIC3.違いは4両編成ってことと,中間車にもドアがあること(IC3は両先頭車にしか入口がない)電車なので,パンタグラフが付いている点くらい.
車内も一等車,二等のサイレントゾーンに限れば,座席もそっくりなので,IC3に乗っているのか,IR4に乗っているのか,わからなくなります.
ただ.一等車もちょっとだけ座席配置も違うらしく,2人席はないので...4人席か3人席かな?そして,一等ゾーンは,IC3よりも狭い区画になっています.
二等車は...結構雰囲気が違うらしいけど,長距離移動で一等車に乗っていたので,実は乗ったことがありません.
もちろんIC3と併結可能で,日常的に多くの気動車と電車が協調運転する,珍しい運用がなされています.
これだと,前の煙出ているのがIC3, 後方,パンタグラフのある方がIR4です.
この案内板だと,11-14の編成がIR4,21-22,31-32はIC3と,何編成かの連結も多くみられます.
ちなみに,どちらの車両でも,デンマーク国内では,一等車はドリンク,お菓子サービスがあります.
ドイツに帰るために乗るとしたらこの二つかな...
ただ,フレンスブルク止まりもあるので,その時はDBな赤い客車か,ディーゼルが待っています.
で,とにかく旅に出てみましょう.
まずは出発地点.
København H
デンマークの首都,コペンハーゲンの交通結節点となる,コペンハーゲン中央駅です.
1911年,付近の2つの駅を統合する形で開業.同じ時期の建物に,コペンハーゲン市庁舎もあるので,似てる?雰囲気かな.
København = コペンハーゲン
さらに,Hは"Hovedbanegård" 中央駅の略で,København H =クブンハウン・ホーって車内放送とかで流れます.
特徴は,とんがり屋根の駅舎と,正面にあるネオンサインの時計.
夜になると目立ちます.
そして,落ち着いた色のトレインシェッドです.
列車としては,デンマーク国内の各地を結ぶ,Inter Cityはもちろんのこと
Regional togやコペンハーゲン空港への列車,
スウェーデンへの国際列車,ストックホルムやヨーデボリへの特急列車も発着します.
写真は空港駅だけど,この銀色のかっこいいやつ,スウェーデン国鉄のX2000で運行されていてます
ちなみに,「ハンブルクから渡り鳥ラインでコペンハーゲン,さらに乗り換えてストックホルム.」という,鉄分があふれたルートも,ドイツ発なのでDBのサイトから予約できます.
二つの国際列車を乗り継ぐ上に,途中は,車両航送にオーレスンリンク,そして乗り継ぐのはスウェーデンの振り子車両...ちょっとロマンがありますよね.
ただKøbenhavn H - Stockholm Cは5時間くらいかかるので,ハンブルクから11時間,流石にやめました.
長距離列車以外としては,ドイツでいうS BahnにあたるS togにも乗れます.
S-togのロゴみたいな六角形なフォルムと,変わった内装が特徴的.
メトロもあるけど...まだ乗ったこどがありません. ホームのトレインシェッドがなくなった先の方に入口があります.
駅舎の中のホールは,中央駅らしく結構広い.
高い天井と,シャンデリア.
天井は一部木造だそうです.
セブンイレブンやその他飲食店もあるので結構便利,
駅前はチボリ公園です.駅側にも入場口があります.
チボリ側じゃない方の出口には,S togの古いロゴの大きいネオンがあります.
DSBの昔のロゴは,上のロゴみたいな,車輪に翼が生えたものだったらしく,近年のロゴもそれが元になってるらしい.
ちなみに,2014年からは,先のS-togロゴの”六角形”を元にしたデザインに変わり,色もS-togの赤色になってます.
駅の紹介はこれくらいにして.そろそろ出発です.
エスカレーターを下ってホームに行きます.
まず目指すのは,Kolding,もしくはFredericia駅です.
Kolding行きやFredericia行き.それか,この二駅の先の駅に当たるÅrhusやÅlborg,Esbjergに乗ってもたどり着けるかな?
あと,ICには速達タイプ,Intercity Lyntogという列車もあって,FredericiaまでHøje-TaastrupとOdenseの二つしか停まらなかったりと,停車駅がかなり少ない列車もあります.
IC3はたまに,行き先表示がバグっていることがあるので注意です.
あとIR4は,ドアのサボだったりするので,存在に気づかなくて乗り間違えそうになったり...まぁ,車掌さんに聞けばいいのと,乗る号車を間違えても,車内で行き来できるので,駅の掲示板見て,乗っちゃえばいいです.
København Hを出発です.さみしい.
前回同様,Høje-TaastrupやRoskildeに停車します.
ロスキレ大聖堂は,やっぱりおすすめです.
Høje-Taastrup - Roskilde
Ringstedで南線,Rødbyへの路線と分岐して,オーデンセへと向かいます.
車窓はずっと畑です.
夏の天気の良い時はなかなか綺麗です.
コーヒーでも飲んでますか...
ちょっと,ケータリングコーナーのアップでも.
ネスカフェのエスプレッソや,ミルク入りのコップの底にあるホイルをはがすタイプもあります.
スティックのインスタントコーヒーは,スタバのもので,ミルクや砂糖,マドラーもちゃんと用意されています.下のポットにお湯が入っているので,自分で注いで飲みます.
揺れるからちょっとこぼしそう...確か紅茶もあったかな?
あと,水やジュースっぽいものも,何本か用意されてて,みんな飲んでました.
スーパーでも見かけるものだし,炭酸水おいしいです.で,カゴに入っているお菓子は...めちゃくちゃ甘いです.
Slagelse駅を通過して...(たまたま,写真で撮ってありました.)
次のKorsør駅に到着です.この先が,Storebælt,大ベルト海峡です.
現在のKorsør駅は,町の外れにありますが,元々は港の方に駅があって,Københavnからの列車は,港から車両航送でフュン島,Nyborg港へ向かっていました.(デンマークは島国ということもあり,車両航送が各地で行われていたそうです.)
デンマーク国内,そして,ドイツから北欧への物流の大動脈にあたるこの区間での航送は,本数も多そうだし.大変だったと思います.
フェリーもPuttgarden-Rødbyhavn間の船より大きく, 列車を何編成か運べる大きさだったみたいで,自動車は別の専用フェリーで運んでいたほどです.
現在は,次の駅Nyborgまで9分ほど.フェリー時代は1時間かかってたそうです.
駅をでるとすぐにトンネルです.(動画からの切り出し)
トンネルは約3分半,長さ8km,最高時速140km/hで通過します.
トンネルを出ると,大ベルト海峡の小島,Sprogøに出ます.で,ちょっと面白い単語でも.
島=Ø
Sprogøで,自動車道と合流し,鉄道併用橋のVestbroen(東橋)へ
遠くに自動車用の橋,Østbroen(西橋)が見えます.スパンは1.624 mで,世界で二番目の長さを持つ吊り橋です.
グレートベルトリンクといえば,この吊り橋.というイメージが強い気がします.
そして,塔の高さは254m,”デンマークで一番高い建物”どころか,山のない国ということで国内最高地点になるらしいです.(デンマーク国内の最高点は170mほど.※グリーンランドは除く)
ちなみに,世界一スパンの長い橋,実は日本の明石海峡大橋で,Østbronenより,367m長い1,991mです.
Østbroenは建設の遅れで,ギリギリ世界一になれなかった...
大型の船舶を通すために,水面から桁下まで高さ65mあって,貨物列車も多い鉄道は,勾配がきついこの橋の登れないため,トンネルで通過しています.
ただ,トンネルでも勾配がきつい(15,6 ‰)ので,新型の電気機関車EG型を導入して,2000tの貨物列車でも通過できるようになったとか.
自動車と並走しながら,続いて,長さ6.6kmのVestbroenに,こちらは高さの低い桁橋です.
列車の方が速いので,車をどんどん抜かしていきます.
反対側は,海です.
海の上を進んでいるように見えます.
Sprogøの方には,洋上風力の風車が見えます.デンマークはけっこう再生可能なエネルギーに力を入れているそうです.
余談として,風力発電といえば,あのシーフードな港町,Husumが世界的にも有名らしく,見本市(Husum wind)なんかも開催してたりと....そういえば,大学にも風車専門な研究室があるようなので,シュレスヴィヒ地方は案外有名なのかもしれません.
3分ほどで東橋を渡り終え,フュン島へ
東側の橋も6キロということで,桁橋とはいえ,かなり長いです.
フュン島に入ると,すぐにNyborg駅に到着です.Korsør駅から10分強で,大ベルト海峡を渡り切りました.
渡り鳥ラインのフェーマルンベルトも,トンネルが完成したらこのくらいの時間で通過できるようになるのかな...
ムービーで.
まずは,1月のKorsørからNyborg.10分あるので低画質です.
そして,夏のNyborgからKorsør
ようやくフュン島に入ったところで,Nyborgから15分くらい,デンマーク第三の都市のオーデンセに到着です.
Odense
オーデンセもちょっとだけ紹介です.いつか投稿にします.
で,この街といえば,おそらく日本で一番有名なデンマーク人?..
H.C Andersen
アンデルセンさんの出生地です.
”デンマーク語だと「ホセ・アナスン」”と,このブログ?にもなんども出てきているけど,あらゆるデンマーク語の教科書にも書かれているくらいなので,
「アナスン??誰だそれ」
とならないようにしましょう.
また,Andersen名前も,デンマークでは一般的な姓なので,必ずH.C,ホーセーをつけます.
ちなみに,オーデンセの姉妹都市は千葉県船橋市,それで「ふなばしアンデルセン公園」があるんですねぇ....
で,オーデンセの街にはアンスンさん幼少期の家や.
資料館もあります.
ちなみに,アンスンさん...「旅依存症?」だったり「趣味は切り絵」などなど,童話からはイメージできない一面が多すぎて,資料館,結構面白いです.
そして,アンデルセンも有名ですが,駅前に
Danmarks Jernbanemuseum
Jernbane?文字の通り,鉄道博物館があります.
デンマークの鉄道の歴史や,デンマークで多かった車両航送,Køvenhavn Hについて....などなど,盛りだくさんです.冒頭の北急行の寝台車も見学できます.
機関庫を改装した博物館になっていて,引退した機関車が展示されています.
という感じで,オーデンセもなかなか観光できそうな街でした.
デンマークに来た際は,グレートベルトリンクを渡るついでに是非オーデンセへ.コペンハーゲンからはICで1時間半くらいなので,日帰りで観光できてオススメです.
とりあえず,ドイツに帰る続きを....オーデンセを出発します.
次は Lillebælt,小ベルト海峡の手前の街Middelfartへ.
のどかな風景が続きます.
Middelfart駅は撮っていなかったので...この先はもう一つの海峡である小ベルト海峡,Lillebæltに向かいます.
Lillebæltは文字通りstorebæltよりも幅の狭い海峡で,橋は狭い部分にかけられています.
橋としては長さが1kmほどで,Storebæltの長い吊り橋に比べて影が薄い気もするけど..
実は,1935年完成,海峡を渡す初めての橋として建設された,デンマークの土木的,歴史的にも重要な橋で,デンマーク紙幣(キャッシュレスで滅多に見ない???)100DKK紙幣のモチーフとしても使われています.
鉄道が通るのは古い鉄道道路併用のトラス橋で,この橋の他に,高速道路の自動車専用橋(1970年完成)の吊り橋も海峡に作られていて,遠目に見ることができます.
この区間も,完成するまでは,フェリーで行き来していたそうで,1997年にStorebæltの鉄道部分の開通によって,ようやくユトランドーフュンーシェランを乗り換えなしで通過できるようになったというわけです.
ちなみに,2000年にはKøbenhavnからスウェーデンに渡る,オーレスンリンクが完成したので,現在は,ドイツーデンマークースウェーデン,さらにはノルウェーまで鉄路が繋がっています.
1月にムービーで撮ってあったので,リトルベルトも渡っていきましょう.
橋を渡り終えると,その先はデルタ線になっていて,ドイツーオーフスの路線と接続します,デルタ線のドイツ側はKolding,オーフス側へはFredericia駅で,どちらの駅も,ドイツ行きの列車へ乗り換えることができます.
まずはドイツ側の駅から.
Kolding
8月に一度,ここで乗り換えました.コペンハーゲンからの列車もそこそこあるので,アクセスは良いと思います,
駅前は..特に何かあるわけではないけど,駅からちょっと歩くと,Koldinghusというお城があったり,街にはおもしろそうな現代美術館,Trapholt美術館があったりするようなので,案外観光できそうな港町です.
また,ドイツから来る貨物列車は,この駅を経由してコペンハーゲン,さらにはスウェーデンへと向かうため,物流として重要な駅になっています.
オーフス方面から来るICも,もちろん停車するので.駅のセブンイレブンにでも寄ったりして.適当にドイツへの列車を待ちましょう.
もう一つの乗り換え駅は,コリングの一つオーフス側の駅
Fredericia
12月と1月は乗り換え時間の関係から,この駅での乗り換えでした. Københavnから,Århus行きやÅlborg行きの列車に乗ると,Fredericiaで乗り換えになります.
ここから先,オーフス方面へは非電化になるため,IR4が増結されていると,切り離されます.
そんな感じで,IC3-IR4の組み合わせ列車や,多層建ての列車(例:ÅlborgとSønderborg行き),IC3のみのÅrhus-Ålborg行きなど,1編成の中で,いくつか行き先が分かれる複雑な運用が多いので,乗る側はちょと難しいかも?
一応,間違えないようになのか,Middelfart駅出ると,車掌さんがどこ行きなのかを確認しにきます.
で,非電化のオーフスから来るKøbenhavn H行き列車は,もちろんIC3になります.
駅はちょっと市街地のはずれ側にあるので,ここも駅前は特に何もなく...
街としては,古くは要塞都市,その後は,北海パイプラインの石油コンビナートが建設されたりと,ちょっとした工業都市らしく,加えて鉄道,自動車道ともにユトランド半島を南北に結ぶ路線と,リトルベルト橋への路線が交差しているため,Koldig同様に,交通の要衝の街になっているそうです.
この駅も,もちろんセブンイレブンがあるので,適当に寄ったりして列車を待ちましょう.
駅舎のランプも,デンマークデザインとさりげなくオシャレでした.
ちなみに,DSBとセブンイレブンは提携しているので,駅の売店として大抵の駅にはあります.また,一等車のケータリングも,一応セブンイレブン提供品です.
とりあえず,売店のコーヒーはセルフで買いやすくてオススメなのと,フランスクホットドックも売っているので良いです.
ドイツ行きの列車はHamburg行きかFlensburg行きになります.
フレンスブルク行きでも,REに乗り継げるので,ハンブルクに行くことは可能です.
ホットドックを食べながら,IC3を待ちましょう...
ドイツへのIC3は,ほとんどが1編成だけの3両での運転で,夏はかなり混んでいました.一等車を取っておいて本当に良かったです.混んでいても静かでした.
乗り込んで,ハンブルクやフレンスブルクの文字を見ると,なんか安心します.
ドイツに行きますよ.
とにかく,これで無事にドイツに帰れることが確定したので...一等車で車内でゆっくりします.
一等車では,もちろんこの区間ドリンクサービスがあります.夏は混んでいて,しかも4人席,写真は撮れなかったけど,コーヒー飲みまくりました.
デンマーク出国までは,1時間ほど,いくつか駅に停車し, Tinglevという駅でAls島への入り口,Sønderborgへの路線と分岐します.
この区間だと,もう外も暗くて写真がないので,出国駅,Padborg駅です.
ちなみに,この区間は予約必須で(渡り鳥の方も,予約必須となります),駅を出る前に,人数チェックがあるのか,車掌さんが巡回してきます.やっぱりここは国境です.
フレンスブルクまでは20分ほどで到着です.この区間で,DSBのサービスだったドリンク類,デンマークの新聞が回収されて,余ったペットボトルの水とかを車掌さんが配ったりしていたので,遠慮せずもらいましょう.
また,ドイツに入国してもパスポートチェックなどはありません.
一度,ハンブルクへの幹線から離れて,フレンスブルク駅への大きなループを回っていき,ようやくフレンスブルクに到着です.
Flensburg止まりだったとしても,同じホームでHamburgHbf行きのRE7に,ちょうど良いタイミングで乗り継げるようになっています.
キール行きにも乗り換えられるけど...接続は悪いです. Hamburg Hbf行きなら,次の Rendsburgで乗り換えた方がキールには行きやすいです.
というわけで,街をちょっとだけ紹介.なんども出てきている場所なのでいらないかな?
Flensburg
駅は,結構こじんまりとしていて,ちょっと薄暗い.でも看板から何まで,全てドイツ語.看板,券売機もDB仕様なので,ここはもうドイツです.
駅には小さな売店と併設のカフェがあって,カフェは持ち帰りもできるので,よく買っていました.
駅自体は街の駅の外れにあるので,街まではちょっと歩きます
街自体は,元々デンマークだった時代もあったり,現在もデンマーク語話者が居住しているそうなので,所々デンマークだったりします.
デンマーク国内と行き来する路線バスも走っているくらいです.
名物?有名なのはフレンスブルガーというØlと
街のシンボル,北門
そして,郊外にあるグリュックスブルク城.
デンマーク王室ゆかりの地なので,是非.
フレンスブルクは,投稿がたくさんあるのでこれくらいにして, デンマークからのICは次にRendsburgに停車します.ドイツ国内の幹線で,駅間も長いのでかなり飛ばして走行です.
30分ほどでRendsburgに到着です.
反対側のホームからRB75,Kiel行きに乗り換えできるようになっているので,キールに行きたい方はどうぞ.
乗り継ぎは,10分ぐらいと便利,キールまでは約40分です.
レンツブルクを出ると,大ベルト,小ベルト橋に並ぶであろう土木的遺産,レンツブルク鉄道橋でキール運河を渡ります.
IC3とデンマークへの貨物列車は,日常的にこの橋を行き来しています.
車窓はこんな感じです.
で,デンマークからのICはノイミュンスターにも停車しないので,キールからの路線と合流すると,一気にハンブルクへ.レンツブルクから,1時間ほど無停車で飛ばしてゆきます.
車窓は,REで見るいつものもの畑,そして風力発電の風車が所々にあります.
で,ハンブルクのS-Bahn路線や,大きな車両基地,そして.アルトナとの交差地点の立体交差を過ぎると,Hamburg Hbfの一つ手前,Hamburg Dammtorに止まります(通過する列車もあります)
ダムトーア駅は2面4線と小さな駅なので乗り換えが楽です.一階には売店も結構あるし,市庁舎の方へも,駅前を進んでいけば良いだけなので,地味だけど便利な駅です.
一部の長距離列車は通過しますが,多くのICEや,ICの長距離列車が停車するので,ベルリンやフランクフルト,ミュンヘン方面へはここで乗り換えると,Hbfの人混みと広さを避けることができます.
コインロッカーもあるので,観光にも使えるかな....オススメです.
ただ,ハンブルク空港へのS-Bahn,S1はダムトーア駅,ラッシュ時のみの直通運転らしいので中央駅での乗り換えが必要です.
で,ダムトーア駅を出るとアルスター湖が見えてきて,すぐにHamburg Hbfです.
とういうわけで,コペンハーゲンから5時間弱,ようやくハンブルク中央駅に到着です.
Hamburg Hbf
ユトランド半島を回ってくると,デンマーク国内での乗り換えがあるので,DBを日常的に使っている身としては,システムとして慣れていない部分,そしてデンマーク語主体ということもあるので緊張感がありました.
せっかくなので,もう一度,ハンブルグ中央駅の紹介.
ハンブルク中央駅は,コペンハーゲン中央駅と違い,一つの大きなトレインシェッドで覆われていています.
似ている所があるとすれば,中間駅であること,駅がカーブに挟まれた形で建設されている所かな.
IC,ICEなどの長距離列車が多く,行き先もドイツ国内限らず,コペンハーゲン含め,チェコやスイス,オーストリア,ハンガリーまで....あらゆる長距離列車,国際列車が行き交い,おそらく,ドイツ国内なら,どこへでも行くことができると思います.
一応,発車番線には法則があるっぽく,7,8番線はベルリン,シュヴェリーン,ロストックへのIC,ICEが多く.
11-14番線はブレーメン,ハノーファー方面の列車と,フーズム方面への列車がよく発着していています.
キールとリューベックへのREは5,6番線あたりが多いと思います.
縦列駐車もよく見られます.
発着番線の変更が多いので,切符や電光掲示板をちゃんと見て乗り換えた方が良いです.変更されると,ちゃんと案内が出て「今日は〜番線から発車です」っていうのが結構あります.
ホームから上がると,売店や書店,イートインのレストランもあって,ちょっとしたショッピングモールになっています.
便利だけどいつも人が多くて,ちょっと面倒という感じかな.
特に,S Bahn側の街は治安が?な感じなので.注意した方が良いです.切符売り場でもたまに絡まれます.その辺はどこの町の中央駅も同じ感じです.
ちなみに,イートインのオススメはパスタチェーンのバスタボックスか,カリーブルスト,もしくはよく見るブレッツェルチェーンです.あと,パン屋でコーヒーはよく買っていました.
S BahnのS1に乗ればハンブルク空港へ行けます.Poppenbüttel行きの前方に空港行きが併結されていて,空港の一つ前の駅Ohlsdorfで分岐するので.ホーム前方の「Airport」の案内に従えば大丈夫です.
あとは,街の紹介です.
ハンブルクといえば,買い物と美容室...市庁舎あたりが有名かなぁ...
えー,美容室は,日本の美容室,銀座マツナガがあるので.安心です....予約の電話の時点から,全ての会話が日本語,ドイツ語生活をしていると感動ものです.
と,レンガの倉庫群.
ミニチュアワンダーランド,という鉄道模型ジオラマのテーマパーク?
紅茶で有名なMeßmerのカフェなんかもあります.
ハンブルクの観光スポット他にもあると思うので...楽しんでいってください.
という感じで,この前後編シリーズは終了です.
ドイツから鉄道でデンマーク,コペンハーゲンへの旅は,車両航送に加え,海峡を土木遺産的な橋で渡るという,なかなか盛りだくさんなルートになっています.
また,両国ともに街を回ってみると,ほぼ陸続きの隣国なのに,言語も文化も違い,島国の日本だと”経験できない何か”を感じることができます.
できれば,ドイツ語,デンマーク語ともにDanke!とTak!だけでもいいので,使うと勉強になるかな...
で,最後に,前回同様,渡り鳥ラインはフェーマルントンネル建設のため,2019年から休止してしまいました.
Hamburg-Københavnの列車は,こちら側のルートに変更されていて,ユトランド半島北部のÅrhus,Ålborg行きの列車と交互に4時間間隔,すべてIC3で運転されています.
キールから,行きやすくなっていて,ちょっと羨ましいです....
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